▼ 14.サイトスワップを崩す

3ボールカスケードは規則的なリズムで投げますが、投げるタイミングを少しだけずらすことで、ひと味違った3ボールカスケードになります。

今までは「投げ」のタイミングばかり考えてきましたが、ここではボールを受けるタイミングも重要となってきますので、図に灰色の点で「受け」のタイミングも記していくことにします。

3ボールカスケードでは、1投目に右手が投げたボールを左手が受けるタイミングは、だいたい、3投目を右手が投げるのと同じ時刻になるので、このようになります。

受ける動作と投げる動作は一連の動きなので「受け」と「投げ」は太い線でつながれています。

 

<タイミングをずらす>

ここで、タイミングを少しずらしてみましょう。

3投目を少しだけ低めに投げます。低めに投げるということは早く落ちてくるということなので、このような図になります。

赤い矢印の先が窮屈になっています。このままではジャグリングしづらいので、左手はその直前の「投げ」を早めに済ませて、受ける準備をしておかなければなりません。

4投目の「投げ」を早めにしました。前の図との違いがわかりますか?早めにした結果、青色で示した矢印が伸びるので、4投目はボールを高めに投げる必要があります。以上でタイミングずらしは完了です。

音楽風に表すと「タン・タン・タ・ターン・タン・タン・・」というリズムになります。

「タ」の部分で低く投げ、すぐに「ターン」で高めのボールを投げ、少しだけ待ち時間があって、普通のカスケードに戻ります。

→アニメーションを見る(右手が白いボールを投げるのが1投目と考えて下さい)

 

<はたく>

さらに3投目を低く投げてみましょう。

4投目の「投げ」はさらに左へ追いやられ、ついには「受け」と「投げ」がひっついてしまいました。これはボールを受けた瞬間に投げることになるので、ボールを手でポーンとはたいて空中に返す動作になります。

3投目の赤矢印はさっきより短くなっているため、かなり低く投げます。右手が3投目を投げる瞬間、左手は返って来たボールを左手で高く打ち返します。そして少し待ち時間があって、普通のカスケードに戻ります。

 

今までに説明した「タイミングをずらす」「はたく」をいくつか組み合わせることでカスケードは様々な形に変化します。さらにはこれを応用して、他のサイトスワップでやったり、ミルズメスの手の動きでやったり、マルチプレックスを組み合わせたり、ボディースロー・ボディーキャッチと組み合わせたりすることで、規則的なリズムでは決して生み出せないような躍動感のあるパターンが作れることでしょう!

※赤い矢印と青い矢印で表している「投げ」は、もはやサイトスワップ「3」の高さではないですが、「3」で表しておいた方が好都合です。なぜなら、「3」に近似することで、「ああ、このパターンはカスケードの○投目を低めに投げてちょっと崩したパターンだな。」などと、理解がしやすくなるからです。

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